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腫れた目はものもらいでした

アニメータが「現場」で「学ぶ」ということ~近い将来のアニメ不況時代を生き残るために



カトゆー家断絶さんより。

結論を読んで、「確かにそうではあるんだろうけど書くのが一年遅いんじゃないの?」と思った作画ファンは自分だけじゃないはず
特に去年は若手がかなり活躍した年だったので、余計にそう思えてしまいます。

本論は納得出来るんですけど、ちょっと未整理な印象も感じました。
絵を描くときに必要な観察と映画を撮るときに必要な観察は、技術的な向上を考えるなら重きを置くところに差が出てくるでしょう。そしてアニメーションをやる場合にはどちらも必要ではあるけれど、動きそのものを描こうとするときにはさらにまた別の方面の観察力が必要なんじゃないかと思います。

あと、この人は第一原画と第二原画の違いをどう捕らえているのかが気になりました。
自分の認識だと、

第一原画=タイムシート付きレイアウト+ラフ原
第二原画=ラフ原の清書

というのが大体基本で、あとは会社や制作状況やその他もろもろの事情でタイムシート・レイアウト・原画の配分が変わってくるという感じで認識してます。
あくまで素人レベルですけど。
でこの人の場合は、

>何も、キャラ作監や作監、美監だけが画のクオリティを守る役目とは限らない。
>私は、近年では第二原画の重要性が高まってきたと思う。
>もちろん動画にも第一原画以上に巧い人がいる場合もあるが、そういう人はどんどん第二原画に回し、
>今後は、「中割り動画」の歩留まりが悪かった場合にも、使えない画を完全にオミットしたとしても、
>十分観られるレヴェルのフィルムに仕上がることも可能な制作体制となることが、私の理想像だ。

ということですが、中割りが駄目でもってことは、止め絵専門の第二原画を置くべきって話なんでしょうか。
それだったらそもそも動かさずに巧い人に止め絵の原画のみ割り振って清書までやってもらうか作監・総作監修正を徹底して止め絵だけに振るとかのほうがよっぽど効率良いような気がするような。

というか中割りすらまともじゃないってことは原画だけで動くのかな?原画二枚で歩くとかそういうのを想定してるのでしょうか?
私はそれを作画崩壊って呼ぶんだと思っていました。

第二原画のクレジットが広まったのって多分ラーゼフォンあたりだと思っています。ボンズでいうと中村豊とか、手が遅いけど巧い人になるべくたくさん多く原画を描いてもらうためと、若手を育成するのには動画よりは二原を多く描かせた方が良い、という理由があったはず。

厳しい制作スケジュールの中、去年あたりから少数精鋭で一本作ろうとする人も増えていて、そういう時には第二原画の重要性は確かに高まっているようには感じますが、中割り動画まで気にするようなら第二原画を気にするより動画検査の育成を考えたりとかの方が先な気がします。というか中割りの技術そのものを習得させることの方が先決かも。

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2008.01.17 | Comments(0) | Trackback(0) | アニメ・アニメーション

何故か目が腫れてきた

今月のアニメージュが濃い。

まず(表紙では目立たないけど)目玉なのが磯光雄ロングインタビューと今までの仕事の回想+一緒に仕事したスタッフのコメント。
インタビュー中で、嫌われると思っていたイサコが割と視聴者に受け入れられた、というくだりでの
「ツンデレという枠組みを使うことで、この種の性格の人との関係を考えやすくなるんじゃないか」
「ツンデレという言葉はオタク文化の一つの収穫なんじゃないかと思いました(笑い)」
は個人的大ヒット。

「この人に話を聞きたい」今月は化猫・モノノ怪の中村健治。
経歴分からずいきなり出てきた人、ってイメージあったけど、こんなにギリギリからの業界スタートだとは。こういうバイタリティは見習いたいところ。
しかしそのやる気すらも失いかけたソウルテイカーでは何があったんだろうか。

テーマが電脳コイルなのでフリースペースの選者は井上俊之!
これはもう本当に、二度と見られないので希少価値高いですよ。
キャラクターの描き方とかも結構遊んでるし、ホント良い人なんだなあ。

「『コイル』のキャラクターの感情表現はプロでも難しい」
と語りつつそれぞれの絵へのコメントにさりげなく

「ぜひスタッフに!」
「原画スタッフに欲しかったなあ」

制作現場はどれだけ修羅場だったのか。

地味にスカイクロラの押井守インタビューとポニョの記者会見のレポートもあるし、キャラデザ紹介が俗・絶望先生だったり、久しぶりに地に足の着いた充実振りでした。うーん良い買い物をした。



そういや今更ですがベサメムーチョな劇場作品が発表になりました。
思ったよりも発表早かったですね。春ぐらいになると思ってたんですが。
というか2008年中に公開されるんでしょうか(笑

らいかんすろうぷさんと話してて一致した意見が

ぜってー売れねぇ!

というもので。
だってオリジナルタイトルでそこまで売れ線の絵を狙わず、そのうえ「ザ☆宇宙ショー」。
このダサすぎるタイトルセンスは流石としか言いようがない。
アニプレックスだし芸能人は使いそうだけど、またマニアックな人選かもしれない。ストレンヂアで芸能人が主役張ってもそれ程影響力ないことが分かっちゃったしなあ。
とりあえずタイトルにある宇宙というのはフェイクだと想像してみる。
田舎で子供たちがひたすらはしゃぎ回って2時間過ぎる映画とか、あの面子ならいかにも作りそうだし。
テレビと劇場で作り方が変わることは無い、ってのはそういう意味なんじゃないかとか。



同時に買ったニュータイプも濃いんだけど、ちょっと尋常じゃないくらい磯インタビューのインパクトが凄かった。
ポスター見てやっぱり池田和美の絵のほうが好きだなあ、とか。

そしてそろそろ版権の原画の名前がピンと来なくなってる…

ここ数年は勢いのある若手が版権もガンガン描いてるって印象あるから、なるべくチェックしていたんだけど。
メガミマガジンとか高くて買うの止めちゃったしな。

2008.01.17 | Comments(2) | Trackback(0) | アニメ・アニメーション

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