放射能と軍艦の意外な関係
放射線測定の実験のレポートを書くためそれ関係の資料を読んでいるのだけど、その中で面白い記述があった。
当たり前だが、実験で放射線を扱うときは、実験する人にはもちろん、外部に放射線をもらさないためにそれを遮蔽する物質も重要になる。よく遮蔽材料で使われるのは鉛やコンクリート、そして鉄だけど、実際はそれらも放射能を持っている。それは放射能を持つ不純物や同位体を含んでいるためで、特に新しく精製された物質はその割合が多い。
鉄の場合は1950年ごろから後に製造された鋼鉄は戦前のものより明らかに放射能が高いんで、古い鋼材として第2次大戦中の軍艦を引き揚げてとってきた鉄が良質な遮蔽体として使われてるんだそうな。特に陸奥の鋼材は良いらしい。
なんで1950年前後で質が分かれるのかは分からないけど。鉛なんかだと放射性同位体であるPb210の半減期が20年ぐらいって書いてあったけど、鉄も同じように放射性同位体の半減期が数十年ぐらいなんだろうか。
2008.12.12 | Comments(0) | Trackback(0) | 理系な話
