まどか☆マギカにまつわる問題意識とその魅力
魔法少女における問題意識――晴漁雨読日記
まどか☆マギカは魔法そのものを恐れるというより
「魔法少女になる」ということにヒロインが怯えている、というのが新しいのだと思う。
突然自分が持ってしまった強大な力に戸惑う、という筋立ては良くあるし
特に玩具と切っても切り離せない魔法少女ものは1話で変身しなければならないから
「とにかくまず1話で変身させ、それから魔法について考えさせる」
という展開が圧倒的に多い。
まどか☆マギカは玩具タイアップが無いことを利用してヒロインを変身させない。
そしてなにより、そのことを利用して
強大な力をもつ魔法少女という「立場」になることをヒロインに恐れさせている。
よくエヴァ以降のロボットアニメにおいて
「1話で主人公がロボットに乗り、敵を倒すところまで話が展開しない」
という話が出るけど
これも主人公が巨大ロボットという強大な力を持った存在に対し
それを動かす責任の重さを乗り越え主人公が乗るという描写が、
今の時代真面目に描こうとすると非常に手間がかかるから、とは言えないだろうか。
夢には常にリスクが生じるという話を
雑誌のインタビューで虚淵氏が語っていたが、
この思想がまどか☆マギカに現代的なリアリティを与え
自分を含めて視聴者を惹きつけているのではないだろうか。
総理大臣レベルで責任をなすりつける時代なのだから……
2011.02.17 | Comments(0) | Trackback(0) | アニメ・アニメーション
