細田作品の過剰な演出について
サマーウォーズの掘り下げない姿勢
侘助が車ボコボコにしながら戻ってくるシーンは、むしろ笑えるのか笑えるのか微妙な辺りがリアルを感じさせて好きなんだけどな。
現実に大切な人が死んだってそう簡単に大したことなんて言えず、格好なんてつかないけど、でも侘助も他のみんなも確かにおばあちゃんが亡くなったことで悲しんでて、そのドラマで話はきちんと繋がってく。
細田作品では、時をかける少女での自転車のブレーキが壊れた功介たちを追ってるときにコケて体中擦り剥けてる真琴の演出とか。基本的に細田演出ってすごくクールで理知的なんだけど、ときたま過剰さを前面に出す演出が混ざってくる。
漫画のNHKにようこそ!に似てるかなと思ったんだけど、むしろカレイドスターかな。1期後半での鉄球を跳ね返す特訓とかどう考えてもギャグなのに、佐藤順一の演出パワーで否応なくドラマに引き込まれる。2期でのレオンの空気椅子とか、観てる時は全然突っ込む気にならなくて、ネットで他の人の感想観ておかしいことに気づいたな。確かアニメスタイルのカレイドスターイベントは細田守来てたと思う。影響があってもおかしくはない。
サトジュン作品ではそういう演出が一番見られるのがストレンジドーン。作品中で展開されてるドラマ=感情のやりとりと、二頭身のキャラクターたちのビジュアルや女子高生二人の行動が乖離しててすっごい違和感あるけど、でも受け手がついていけるギリギリのラインできちんとドラマが展開していって終わる、不思議な余韻のある作品だった。面白いか、といわれるとちょっと違うんで人には薦められないという、サトジュン作品では数少ないタイプ。
細田守本人がいくつかインタビュー読んでるといろいろコンプレックス抱えがちな人っぽいので、ああいう素直な過剰さに憧れでもあるんじゃないのかな。というのは少し勘繰りすぎかな。
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2009.09.05 | Comments(0) | Trackback(0) | アニメ・アニメーション
